会社勤めをしてきた女性にとって、
出産、子育ては 今後の働き方について考えるタイミングになりますね。
産休や育児休暇中に起業相談に来られる方たちもいらっしゃいます。
出産前にハードな仕事の環境で働いていたり
出産後も働き続けている女性が周りにいないような職場では
出産後も働き続けることがイメージしにくかったり
仕事の最前線から退くことで、その後のキャリアアップが考えられずに
「より自由に仕事ができる」というイメージから「起業」を考える方も多いようです。
私も3人の子育ての中で 産休・育休があり、
その都度 自分の働き方について考えました。
一度目の育休では、会社に戻りましたが 子育てしながら会社で働く現実を知りました。
2度目の育休では、少し他の働き方を意識し、子育てメルマガを発行してみたり、海外からの輸入ビジネスを模索しました。
結局、起業は時期尚早と判断して、週に2日の出勤と3日の在宅勤務を認めてくれるシステム会社に転職しました。
3度目の育休の時には、システム会社の在宅の仕事を続けながら過ごし、転勤と供に完全に在宅勤務となりましたが
社員であったことから保育園に高い優先度で預けることができ、(静岡市では3人目は保育所無料!でした)
給与で収入が安定していたのはありがたかったです。
起業への気持ちが強くなったのはこの頃でしたが、
同時に、起業してやっていけるほど自分の中に得意を見つけることができませんでしたし
結婚前に 自分が関わっていた会社での仕事を思い返すと、
会社のブランドと会社が持っている営業・販路と
事業部の決済で与えらえる「予算」と、
スキルが足りなければその予算で外部からスキルを持った方が集められる、
いろんなスキルを持つ人立つのチームの中でプロジェクトが成り立っていたのを感じるにつけ、
「自分ひとりで一体何ができるのか?」
という疑問が強かったです。
「やりたいことが会社の中で出来るなら そのほうが絶対いい。」
たぶん、実現できるスピード、世に認知されていくスピードは圧倒的に早いです。
結局、私が「やりたいことをやるなら 自分でやるしかない。」
という気持ちに至って独立するまで
ずいぶん時間がかかりました。
けれど、その間、起業を意識して 起業コンサルタントの元で仕事をさせてもらったり、
アフィリエイトスクールの会社で仕事をしつつネットの集客を学ぶことができたり、
それらと並行して、以前のシステム会社の仕事を一部を個人で直接受託したり
ライターとして仕事を受託したりフリーランスとしての助走も並行できたのは
起業に必要な準備となりました。
結局 私が起業したのは、
一番下の子が保育園の年中の最後の頃。
最終年度も保育園を継続するために必要な就労証明を提出した後に辞めました。
保育園に預けられる環境を確保できた上で
起業できたのは、よかったと思っています。
起業は自由がきく働き方ではありますが、
それは、自由に働いてもお金が入ってくる ということではありません。
実際には、売上を目指していけば、お客さまの都合に合わせて仕事をする必要がある場面が出てきますし、
オンリーワンの市場でなければ、
独身であったり、男性であったり、資金投入できる大企業が参入してくる
競争のある市場の中で
お客さんに選んでもらえる商品やサービスを提供するには
特別な才能がない限り、時間やお金をかけられる人のほうが有利なことは多いのです。
例えば、アロマやネイルの施術のようなお仕事は
出張や自宅サロンでも始められますが
売上を上げることを目指していけば、
仕事を持って働いている女性をお客さんにしたほうが自分にお金を使える方たちなので
そのほうがいい。
でもそうなると、仕事帰りでも通える時間帯、平日の夜であったり
土曜、日曜に対応していかないと、そのような方たちに来ていただけません。
もちろん、子育て中から始められる起業の形はあります。
子育て中に感じる「強い不便」や「疑問」「困りごと」などをバネに
それを解決する商品やサービスを提供するビジネスを立ち上げた方もいます。
それは、「子育て中」であることが「強み」に変わるビジネスをされているので
そういう方向を目指すのはいいですね。
「子育て中でもできるビジネス」
ですと 子育て中であること、急な熱で対応できない可能性があること、昼間しか仕事ができないこと
などは不利になります。
けれど、
「子育てしている自分だからこそできるビジネス」
を狙っていくなら勝ち目が出てきます。
地域によっては、自営業でも保育所に預けられるところもあるかも知れません。
最近は、簡単な子どもの見守り保育がついているシェアオフィスなども
少しずつ出てきました。
ただ、
不満はあっても勤めが続けられるなら、思うように働けない時期だからこそ務めは続けたほうが
収入的には安定します。
焦らなくても子どもの成長と共に、使える時間が増えますから、
起業準備段階として、今後をみこして、起業した方たちの交流会に出てみたり、
これまでつながりのなかった地域の方たちとつながってみたり、
必要なスキルを磨ける職場への転職を考えてみたり、ブログを書き始めてみたり、
色々動いてみるにはとてもいいと思います。
「副業」や「副収入」くらいの位置づけであれば
できることは 色々ありますから、そういうことを始めてみるのはいいと思います。
出産してすぐは 一般的には起業に向いているタイミングではない。
思うように働けない時期は、会社に守られながら起業のチカラを蓄えるのも手。
「時間が拘束されない」「場所にとらわれない」ネットを活用した形なら不利になりにくい。
起業するなら「子育て」が「強み」に変わるビジネスを考えてみるのもひとつ。