ペライチでの集客をおすすめしない理由
女性起業アドバイザー&集客コンサルタント 吉枝ゆき子です。
イベントやセミナーの集客をペライチで行おうとする方が多いのですが
その度に「ペライチで作る意味ないですよ。」とご説明しています。
集客に使うツールは色々あって迷うことが多いですが「集客の仕組み作り」の全体像をイメージした上で
それぞれの集客で使おうとするツールがどこに位置づくものかを理解して、
費用対効果で選んでいくことが大事だと考えています。
ここで改めて、なぜ、私がペライチでの集客をおすすめしないのかまとめておきます。
(ペライチでは、数ページやブログ機能も備える有料版でホームページを作っていく機能もありますが、
ここではよく使われる1ページ限りのランディングページ作成機能を前提にお伝えします。)
ペライチが集客によい言われている理由
ペライチをおすすめしている人のおすすめ理由を見ていると下記のポイントがよく挙げられています。
- 無料で作れる
- 初心者でも簡単
- 集客のセールスライティングに沿ったランディングページ(LP)が作りやすい。
- お問い合わせフォームまで用意されている
- ペライチのドメインが検索エンジンからの評価が高いのでその中で作ったページも検索上位に出やすい
確かにこれらは、起業スタートの初心者の方がよくぶつかる困りごとであり、
ペライチのメリットと言える点だと思います。
私も、ペライチは、これらのニーズをよく捉えて作られていると思っており、
開発者さんの視点を高く評価しています。
私が伝えたいのは、集客ツールを選ぶ起業家さん側が
集客ツールを選ぶ「選択の視点」を持っておくことが大事だということが本来の主旨です。
- 一時的に、何か催事イベントをすることになった。
- 今後は特に継続的にその活動を続ける予定はないから、HPやブログを設ける予定はない。
- SNSでの拡散するにあたって、とりあえず簡単にランディングページを作りたい。
- SNS広告などでアクセスを集めるので、とりあえず簡単にランディングページを作りたい。
という場合には、十分、おすすめできます。
けれど、しっかり継続的なビジネスを組み立てたい方にはずっと使い続けるのはどうかな、と考えているので、
その前提で、ペライチをおすすめしない理由を書いてみます。
「無料」がいいなら 自分の無料ブログや自社サイトで告知しましょう
イベントやセミナーの集客にお金をかけようとする方は少ないです。
(Facebook広告やInstagramの広告なども有効だと思いますが、取り組もうとする方は少ないですね。)
プロモーション目的のイベントやセミナーであれば、それ自体の参加費は安価な場合が多いのでお金をかけられない場合が多いです。
ペライチが無料で使えるのはありがたいですが、
無料ツールは、有料サービスがあるからこそ成り立っていることを理解しましょう。
無料ツールを提供しているのは、有料サービスへの誘導のためです。
ご自身で運営する無料ブログに告知記事を書いたり、
WordPressなどの自社サイトを持っている方であれば間違いなく、自社サイトの中で告知記事を用意するのであれば無料でできますし、一番良い方法です。
お客さんを集めて、見てもらいたいのはどこでしょう?
アクセスを集めたいのはどこですか?
当然、自社の運営サイトのはずです。
「簡単」でも、集客に役立っていかないなら意味がない
ITが苦手な方にとって「初心者でも簡単」であることが、魅力に感じるのは理解できます。
ランディングページらしいシングルカラムの(サイドメニューがないデザイン)でヘッダーメニューもないレイアウトで
比較的きれいなデザインが出来てしまうのはペライチの魅力ですね。
ですが、「簡単に作れる」けれど「集客につながらない」サイトと
「ちょっと大変」だけど「集客につながる」サイト
であれば どちらを選びますか?
そして、
集客できない理由を「ITが苦手だから」と言う方は多いですが、
実際にうまく集客できていないチラシでもサイトを見てみると
・そもそもイベントやセミナーの参加者にとっての魅力的な内容になっていない
・参加するメリットが分かりづらい
・価格と内容、感じる価値が見合わない
・主催者や講師に信頼感を感じにくくお申し込むに至らない
・文章表現が伝わりにくい
そちらに課題があることが多いのです。
それは、たとえ、ペライチで作られていても同じです。
集客の大事な成功ポイントは、「企画力」と「文章力」。
アメーバブログでも、しっかり集客に成功している事例があることを知っておきましょう。
見た目のそれっぽさ、より
参加者にとっての魅力をしっかり入れ込んだ、イベント、セミナーの企画が大事、
さらに、その魅力を伝える文章が大事です。
ペライチほどのインパクトのデザインはできませんが
最近のWordPressのブロックエディタであれば、
ランディングページのような作りこみは初心者でもしやすくはなってきています。
また、
自社サイトでの集客のほうが、その後の集客に役に立っていく「複利的な効果」があるんです。
(それについてはこの後で。)
「イベントやセミナーの告知ページがそもそも検索されることを求めるのか?
「検索エンジン対策に強い」という言葉に、魔法のように魅力を感じてしまう起業家さんは多いですね。
でも実際に、「じゃあ どの『検索キーワード』での検索でヒットすればいいと考えていますか?」
とおたずねすると、
明確に答えられる方はわずかです。
そもそも、単発や募集期間が限られるイベントやセミナーの募集ページが検索されたとして
募集期間が終わっていればそれで終わりですね。
また、よっぽど、めずらしいニッチな検索キーワードを狙ったものでなく
同様のイベントやセミナーが他にもありそうだとすると1ページだけのペライチの告知ページがヒットすることは少なく、
もし、ヒットしてアクセスがあったとしても、募集期間が終わっていることが多い可能性があります。
もし、イベントやセミナーの過去の告知記事であっても、自分のサイトやブログの中にあったらどうでしょう?
ドメインの強さは、ペライチには及ばないかも知れませんが、
過去の開催実績を見て、また同様のイベントがあったら参加したいなぁと考える方が
そこで提案されているメルマガやLINEのお友達登録などに目を移して登録してくれたり
別のサービスに興味を持ってもらえる可能性はあります。
過去記事であっても、自社サイトの中にあれば、その蓄積が「信頼」になっていきます。
情報量が多いサイトは、
自社サイトのドメインに対するGoogleからの評価を上げていくことに役立つ可能性もあります。
また、イベント記事はSNSなども活用してアクセスを集めようともしますから、サイトのアクセスを増やすことになります。
アクセス数が多いサイトであることもGoogleからの評価を上げることにつながるんです。
どう考えても、外部サイトのペライチにアクセスを流すなんて、もったいない、としか思えません。
一枚ペラの記事ページも、
書き散らして、あちこちにバラまいたままだと集客には役に立ちませんが
1枚ページも一所に積み上げていけば、その厚みは出来てくるものです。
それが、自社で告知記事を書いていく意味でもあります。
「集客においてお客さんの着地点であるランディングページ(LP)の出来が集客の成否を分ける
集客における要(かなめ)であるランディングページ(LP)の優劣はとても大事です。
ランディングページとは、言ってみれば集客の「着地点」。
SNSから、広告から、検索から、告知サイトからなどから
あらゆる露出の機会を通して興味を引き、
誘導してくる先の
実際の「お申込みにつながるページ」=「ランディングページ(集客の着地ゴールとするページ)」です。
ペライチを選ぼうとする方は、
この「ランディングページの重要性」を理解している方は多いですね。
ランディングページの優劣、出来・不出来を判断する大事な指標は「コンバージョンレート(顧客化率)」です。
そのページを見た人の 何パーセントが実際に申し込んだのかの割合を示すのが「コンバージョンレート(顧客化率)」です。
アクセス解析でも大変重要視される数値です。
ランディングページは、アクセスを集める仕組みと合わせて効果が出る
「ランディングページを持てば集客できる」と勘違いしている方が多いようです。
ブログもSNSでフォロワーも持たず、「ペライチ」で1枚だけのページを作っても効果が見込めないのは、
よくできたチラシを作っても配らないとお申込みにつながらないのと一緒です。
良く作りこまれたコンバージョンレートの高いランディングページがあっても、それ単体では集客できません。
そこに効率よくアクセスを流しこめて初めて、集客につながるのです。
ですから、通常は、
Google広告やFacebook広告やInstagram広告など、
多くの人に見てもらう機会を作り、そこで興味を持った人がランディングページにアクセスしてくるように
「アクセスを集める仕組み」を別に用意してこそ機能するのです。
単発イベントの集客なら、ペライチよりも効果的な方法がある
以前、コラボで企画した単発のイベントの集客を始めたが、チラシもペライチも反応がイマイチ。
「どうしたらいいか」と相談をいただいたことがあります。
異業種の二人の女性起業家さんのコラボ企画で、片方の方のみブログを持っていらっしゃいました。
チラシをあちこちに置いてもらって、
そのチラシを見た人がQRコードで
ペライチのサイトを見てもらおうと考えていらっしゃったようですが、
残念ながらチラシではそもそも企画の魅力が分かりにくかったので、
そのチラシからのお客さんの動線は期待できませんでした。
その時は、まったく別のイベント告知サイトを使って、
そのイベント告知サイト内で露出を考えたタイトルやカテゴリー変更などを行い、
案内ページの内容をランディングページ的に機能するまで魅力を伝えきるように充実させることで
無事満席になりました。
ランディングページ(LP)とは、メニューやサイドメニューがないページのことなのか?
よく、ランディングページは、余分な情報や他のサービスの案内などを極力省いた、一直線にお客を迷わせずにお申込みへとつなげる長い1ページをイメージして語られませすが、
広く概念的にとらえれば、必ずしも、
サイドメニューがない、
メニューがない、
他のサービスへの案内が一切ないページの形態をとる必要はない、
と考えています。
私自身は、逆に、
他への逃げ場がないデザインのランディングページは、
よっぽど検証に検証を重ねた上で作りこまないと、失敗する確率も高いと考えています。
企業であれば、実際には A/Bテストと言われるように、2パターンのランディングページを作り
実際に広告などでアクセスを流し込んだ時に、どちらが反応が取れるのかを計測したのちに、
どちらのランディングページを採用するか、など しっかり検証した上で費用や手間をかけてアクセスを集めることを始めます。
また、ネットショップなどの物販と違って、
イベントやセミナーの告知の場合、
「興味あったんだけど、この日は都合が合わなくて申し込めないわ」
という人がたくさんいる可能性があります。
その人に、何か別の提案が出来ていますか?
「興味がある」と思ってくれているのに、そのまま返してしまうのではもったいないですね。
この時、
「次回の案内を希望する方は この機会にメルマガやLINEの登録を。」という案内が出来たり
無料メールセミナーなどの案内が出来れば、集客の苦労が ゼロにならないですね。
また、
「確かに魅力的に思えるけど、この人たちの実績は?経歴は?」
安心してもらえるまでの情報を、ランディングページに盛り込んでおけますか?
色んな情報を見た上で、お客さんが判断することもあるのです。
あえて、他の情報を遮断した状態で告知する意味はどれだけあるのでしょう?
ただでさえ、スマホからの閲覧では、サイドメニューの情報は最後まで表示されませんから、
あえて、「シングルカラム」と言われるデザインやヘッダーメニューもフッターメニューも無しにするデザインに
こだわる必要もないのです。
見るお客さんが行くも戻るもできず、
ただ、興味を失って「離脱」するしかない、「どん詰まりページ」になる可能性が高いと考えています。
ただ、ランディングページのノウハウでよく語られる「セールスライティングの技術」は、しっかり学んで告知記事には活かすべきです。
興味を引くリード記事から、共感を呼ぶ内容、参加人が得られるメリット、信頼してもらえるための情報、
価格、条件、お客様の声、などなど・・・・
それは、自社のサイト内の記事の中で、その組み立て方を守って告知記事を書きましょう。
必要なのは、ランディングページと言われるようなメニューのないデザインのページではなく、
ランディングページの機能を果たすべく、きっちり説明の流れが用意されたページです。
ページの一番下には、当然「お申込みフォーム」へのリンクボタンが欠かせません。
「お申込みフォームはどうやって用意する?
お申込みフォームが簡単に作れるのが魅力てペライチを選ぶという方もいらっしゃるようです。
無料ブログやSNSだけですと、どこから申し込んでいいのか困ることがありますね。
メールアドレスをそのまま載せると迷惑メールの餌食になってしまうし。。。
お申込みフォームに何を求めるかによって、使うツールは多少違ってきます。
基本的には、WordPressのサイトであればお問い合わせフォームのプラグイン(Contactform7など)を使えば、自分で申し込み内容を設定できるようになっている方はいらっしゃいます。
無料ブログで、お問い合わせフォームのプログラムの設置が出来ない場合は、無料の外部サービス「フォームメーラー」などを使う方もいらっしゃいます。
その後の顧客管理や案内メールの一斉配信、当日の参加者名簿の作成などの運営周りの理由から
Googleフォームを利用する方もいますし
決済の仕組みを利用するために、決済の仕組みを提供してくれるサービスを利用する方もいます。
外部サービスを活用する場合、イベントやセミナーの告知内容は自社サイトで。
「お申込み」のリンク先からがお問い合わせフォームのイメージですが
Contactform7など、使うツールによっては、告知記事の中で申し込みフォームを埋め込んでしまうことも可能です。
「そもそもイベントやセミナーは何の目的で行うのか?
起業家さんが、イベントやセミナーを企画することは多いと思います。
イベントやセミナーの開催目的が「プロモーション」である場合もありますし、
セミナー自体が商品の中核である場合もあります。
起業スタートにおいては、実績もなく、いきなり高額セミナーやイベントを申し込んでもらうことは難しいでしょう。
イベントの告知はある意味、知ってもらう「きっかけ作り」なのです。
そのイベントの集客が埋まるかどうか、で成否をとらえず、
そのイベントの告知をきっかけに、サイトを見に来てくれる人を増やし、
今回のイベントに参加できなかったとしても、メルマガに登録してくれたり、別のサービスに興味を持ってくれたり、
ブックマークしてくれたり、SNSのフォローワーになってくれたりすれば、それは見込み客を増やすことになり、
次の集客へとつながるのです。
そういう仕組みが作っておけるのは、自社サイトですね。
また、開催した実績がサイトの中で記事をして残れば、
「こんなことができる人なんだ。」とそれを見て、別のご依頼につながる可能性も出てきます。
ペライチで、作ってしまったページは、後から見つけてもらえますか?
自社のサイトへの誘導にどれだけ役に立ってくれるでしょうか?
「目指すのは『売れる仕組み作り』だから
ビジネスを継続して回していくために必要なのは『売れる仕組み』を構築していくことです。
『売れる仕組み』の全体イメージを下記に図にしてみました。
外部サイトであるペライチをランディングページとして利用することが
本来目指すべき仕組みづくりからずれるのがイメージしていただけるでしょうか?
何となく「これを使えば集客できる」といううたい文句だけを信じて集客ツールを選らんでしまう方は多いです。
ご自身の集客の仕組みづくりの中で、どこが足りていないでしょうか?
どこを補うべきでしょうか?
SNSで、露出度上げる集客ばかりに目がいっていると、
ランディングページの大事さを理解しながら、
肝心の「顧客化」につながるはずの自社サイトやブログすら持っていない方もいらっしゃいます。
この図は、集客イメージとして持っておかれるといいと思います。
集客は長い目でみて「積み重ね」で考える
ビジネスを安定させていくためには「見込み客」をしっかり抱え込むことが欠かせません。
その時のイベントやセミナーの席が埋まることはもちろん大事ですが、
単発の回だけで効果を見ると、「大変だった割には儲からない。」と止めてしまう例もよくみかけます。
しっかり次への積み重ねを意識していれば、だんだん楽に 効率的になっていくはずです。
それが「売れる仕組み」づくりにつながっていくのです。
- 集客は、自社サイトへ連れていくのがゴールと考える
- 「見込み客」を抱え込む仕組みを用意してからイベント集客を考える。